2階さ上がれ 濁流のまれた妹

10年前のあの日、ごう音とともに黒い波が押し寄せた。「2階さ上がれ!」。当時2歳の妹と祖父が濁流にのまれ、祖父はどうにか2階にはい上がったが、妹を見失った。現在14歳の少女は「妹は、泣き虫だった私よりしっかり者だった」と振り返る。